一を聞いて虚数解

枠の外の話

熟成期間14年とニューカマー。 J2第1節 栃木戦

あのですね、「14年目」というのはですね、ワインにしたってそれなりの熟成期間の領域だし。なんなら50年ものくらいにしたほうがいい…わけはないので、ここらで勘弁して下さい。そういうのは他のチームにお任せします。そんなスケールがでかすぎて、いざ勝ったあの場当事者的ににいるとどう喜んでいいかわからんので脱力というか、ホッとしたというか、そんな感じになるんであまり喜びを極端に表現できないのですよ。14年目ってことは、前座でOBと戦ってたU-13の子達が生まれてない時期があると思うと…と気づいたのは帰りの話。

 

と、テンション高めにアナウンサーに聞かれても冷静だった城福さんと、選手がこっち来てようやくテンションを取り戻してきたゴール裏から思う開幕戦。

 

雨の開幕小瀬とか自分の知る限りでは初なのを思うとこういうことがある日はこういうものなんだろうなと、夜になって雪が降っても許された日曜。

 

高崎・井澤が個で裏を取って、ちゃんとそこにいてくれるダヴィがちゃんと決めたという至極真っ当な感じの得点と、不慣れなドウグラスがやっちまいましたな失点というのでしたので、主導権は常にこっちだったなと。失点後も見てる側的に、去年よりなんか気落ちしなかったのは、単純に年が変わったからなのか、自分の見方が変わったからなのか、はたまた主導権はあるという確信だったのか。

 

試合の大まかな流れは戦前の予想通りかつ、栃木の攻略のセオリー通りに個の力が均衡を破ってて、そこは納得。ダヴィとか高崎とか井澤とかの91011がそれをやってくれたので絵になったなーという別の感動とか、堀米・柏の地元の星が躍動してて感動とかはあるよね。と。(年俸の何割かが甲府戦によってもたらされるともっぱらの評判の某11番様は今年早くも稼ぎどきでしくじったことに関しては、毎度辛酸なめさせられまくりのこちらとしては、喜ばしい限りではあるのはまた別の話)

 

組織的なディフェンスからのカウンターと、ストライカーの破壊力よりもゲームメイクで理詰めで崩していく方針とかわりと昨年を思い出すので、それを力でねじ伏せる感はいろいろ思い起こす部分はあるのですが、向こうがそれを選んでこっちがそれを選んだのでしょうがない。この結果も現状を鑑みれば、多少うまく行きすぎという部分もあるけど、ある程度こんなもんだろうとは。

 

相手の栃木が組織力が重要なチームだけど、DFライン総入れ替え+大黒柱とゲームメーカー欠場+ストライカー不在ってそりゃ厳しいというのは相手ながらあって、昨年の甲府から、臣・ダニエル・吉田・内山のラインと井澤とパウリーニョとマイクを抜いたと思えば、相手ながら同情せざるを得ない。(例に上げたメンバー見て分かる通り、こっちも似たようなもんなのではあるが。だからこそ残ってくれた選手に改めて感謝)

 

守備から攻撃でスタートの守備面と攻撃面の両方でノッキングする方と、守備はテヘペロだけど、スタートの攻撃面はそれなりに調子のいい方との差は大きかった。DFラインとか間延びとか中盤が絶望的とかね…全ての2011年が過去になった。

 

歴史が動いた今節を踏まえてみると、次節は同じような攻撃面をスタートに置く上に、中盤から前の構成力はリーグ屈指のものがあるヴェルディなので、早くも正念場というか、ここでひるまないのは大事だろうなとは思います。