一を聞いて虚数解

枠の外の話

カチウマライダー目線によせるJ2優勝。

シャバドゥビタッチユウショー的なライドっぷりですが皆様いかがお過ごしでしょうか。二週連続で祭りでしょうか。ですよね。むしろ騒げ!

千葉とヴェルディに勝って首位になったあの時から更新止まってるけど、まさかここまで首位を維持どころか、負けないで昇格まで突っ走るとか、あまつさえ優勝するとか想像の片隅にもないわけですよ。首位の順位表のスクリーンショット取っておけが合言葉だったので。

そんなこんなで昇格後次節即優勝とか、どこの強豪クラブですかと言わんばかりの出来。優勝に無勝&無敗のダブルレコードホルダー(ただし天皇杯は初戦敗退)という、おかしな事やっとるチームとしてJ1へ舞い戻るに至ったわけでして。そんなノリだったのに、更新も歯抜けもいいところなのに、優勝したからって一年の振り返りとか都合良すぎだろ…って思ったんですが気にしない。

とはいえ、優勝にもなると各誌で振り返りしてるし、その振り返り方を見ても分かる通り(だから買え。各誌買え。こういう時に甲府は儲かるコンテンツアッピールしましょう)ぱっと見に分かるようなものではないのでなかなか書きづらい。システム変更はあるんだけど、正直それがガラっと変えたわけでなく、変える前も、変えた後もジリジリアジャストしてきた感じがあって、そこに至るまでの「軸のコンセプト」→「で、現状の戦力の把握」→「最適解の設定と微修正」の連続と繰り返し。とモチベーション管理っていうすごく地味なことの結果こうなってるってわけなので。多分それは2010年の昇格もそういう事なんだろうと、今になって思えるけど。

簡単に変遷を追うと
0:ダヴィを主軸にするぞ-!
1:で、そこからメンバーを抜粋→ダヴィと高崎の2トップとパスワークで勝つぞ!→開幕3連勝でいけるやん!
2:ダヴィを徹底的に潰されるし、パスワークもそうなるとダヴィにつながらないんで乖離してる感じで勝てないし…
3:勝てないからチームがバラバラじゃねぇか!(昨年のトラウマ
4:チームのコンセプトをスタッツも大事だけど得点に、勝ち点に結ぶ方にとがらせよう。
5:つまり、もっとダヴィ「に」つなげる部分に軸足を置こう→わりとやることがはっきりしてきた
6:やることが解ってくると、結果もともかく、プレーもよくなってきたような…え、首位?
7:夏合流の助っ人のトラウマを覆すちっさんブースター

という感じかと。最後のアウェー三連続ロスタイム決勝弾とかマンガでもドン引きの展開ですよ。3分で3点取るとかダブルハットトリック並のマンガもドン引き展開ですよ。なんだこのチーム。

実際はマンガでもなんでもなく、この変遷の間に現実的な努力と修正と設定の繰り返しの賜物でな。

で、よくチームダヴィって揶揄されますが、J1首位のチームもエースにだな(ry 得点とフィニッシュパターン依存具合の違いはあるにしても、何処にしてもエースがいるのでそこを起点に組み立てるのは王道。

ただ、そこで、エースっていってもタイプは様々、やりたい事にあわせてエースを獲るというのと、エースに合わせてやりたい事と折り合いをつけるのは似ているようで違ってて、FC東京時代と違う部分とか、年頭に言ってたプロビなんたらの部分はそこではあるんだろうなと。向こうがどうあれ、こっち選択肢の少なさは尋常ではない。が、多くのチームにとって必要なのは後者だと。

で、エースが得点感覚とそこへの突進力には無類のものを持つダヴィだったわけで、至極真っ当な道を歩んだ結果。なのかと。

なので、コンセプトが決まれば、高めるは精度と練度とモチベーションってなわけで。すごくそういう点で城福さんがあってたんだなと。(同じようなことで高めてきてたはずの2010年を経て一年でリビルドしてたって意味合いでもあるんですが。何があったか2011年)

どこのを読んでも「かつてのJ2と違って、ビジョンの有るクラブが」っていう感じに語られるJ2。多分、チームダヴィにしても、真摯にチームダヴィを組まなければ間違い無く沈んでたわけで、そこを踏まえると、アレだけの得点獲ってるし、華麗なる復活遂げてるし、象徴的な意味として、誰が相手でもそれを成し遂げられたという意味でも「チームダヴィ」って言われるのは(当然それだけじゃないってことを知ってて)悪い意味ではない。ということなんだろうなと。

正しく、最大限チームダヴィを組んだ事というのが勝因であり、成し遂げたクラブの勝利である事は間違いなく、J2の何処にも負けないくらい「チーム」であった。「クラブ」であった。そういう勝利かと。

なので、そのチーム・クラブを作って支えてた人にとっての、すっかり長くなったクラブの歴史と浮き沈みを経てそれでもやってきたんだ。というマイルストーンとして誇れる証。という意味として今回の優勝は意味が大きいのかなと。昇格出来なければ駄目だったし、さらに言えば昇格だけでは証にならなかったと思うので。

なんてったって、シーズン前に「昇格できなくても致し方なし。」と自分とか思ってたわけですから。本当にごめんなさい。

なので、城福さんが練習場だのの環境面に触れるのは当然なわけでして。これだけできるんなら環境整えればもっと出来る。そういう意味があるんだろうと。関係各位そこのところお願いします。できるんですってよ。

2012年のJリーグで2番目に早く来年の事を考えられるチームなわけですが、問題は噴出。希望だけじゃないし、現実も見てきたチームは果たしてどんな舵を切るのか。とりあえず恐怖は付きませんが、それはまた別の話ということで、後の試合を勝つことに注力しましょうか。それでやってきたこのチームなわけですから。